日本の外にいて、学ぶこと。

スペインで暮らして、5年。
スペインで出会う日本人方々には二種類の意見によく別れる気がします。

1.スペイン人が嫌いで、なるべく関わらずに生きていこうする日本人。

2.日本社会が嫌いで、スペイン人ではなく、スペインを評価する日本人。

面白いくらい。この2つしかない気がする。

1の人は、結婚相手がスペイン人で、スペインにやってきたという人に多い傾向。

2は、結婚はしてても、してなくても日本でガツガツ働いてた人がスペインにやってきたという人に多い傾向。

スペインがいいか、日本がいいのか、
そこは今回の議論ではなく、

私が面白いなと思うことは、
ここ、日本とは、かけ離れた文化をもつスペインで、
ここに居続けることのモチベーションをどう保っていくかという課題に対する、人間のアプローチの仕方です。

旦那さんや家族がいる人は、ここに居なきゃいけないという思いが強い。
だから、なるべく嫌なものは見ない、関わらない主義になるわけです。
か、もしくは、居ない場所、つまり日本を否定することで、ここを肯定しようとする。

海外に住む人で、
単純にその土地が好きとか、人が好きとかで何十年も暮らしている人は、
あまり見たことがありません。
好きという気持ちは、不安定で、いつその気持ちがなくなるか、わからない。
特に、海外は、外から見えるキレイなイメージと、中に入って分かる現実との大きなギャップが、好きという気持ちの持続には、かなりの障害となる気がします。

自分の好きな気持ちを大切にする人は、
スペインにいても2年くらい。

スペインに住む人たちは、
好きとか嫌いとかが議論ではなくて、自分の納得する方法を見つけ出して、ここにいる事を決めていたりします。

まるで、結婚生活みたいですね(笑)

日本を出ると、人生は変わると思う。

少なくとも、日本を出た瞬間、日本に居るときにはなかった、日本に帰る、という選択肢が増えるわけです。

日本の外にいることも、日本の中に戻ることも、
自分が決めることになる。
選択肢が増えるということは、考えることが増えるということです。
考えるということは、
自分で今の自分を選択していると認識し続けるということです。

なので、気付いたら、
こんなはずじゃなかった とは言わなくなるのです。(ときどき、思うけどw)
脳みその体操にはなるかもしれませんね。