スペイン人、イギリス人、ドイツ人と働いてみて
今日、久しぶりに仕事で怒られました。
怒らせた相手は、日本の大きな会社のお客様。
弁明と、対応策を御社の会社として、上の立場の方から出して頂きたい。
提出書類の納期を早めて欲しいとの要望受けていたんですが、その要望日に、もう少し時間が必要なので当初の納期日に提出させて下さいとメールしたことが火種です。要望日の連絡になってしまったのは時差のせいもあるんですが、
そんな言い訳聞きたくないでしょうから。
はい、上のものから書面にてお詫び差し上げます。
と一先ず、答えました。
日本の社会というものを、フト思いだした瞬間でした。
私の上司はスペイン人です。
さて、このお客様の怒りをどう伝え、どんな書面を出してもらうか。。出張先にいる上司に詳しく電話で伝えると、
わかった。謝っとくよ。一先ず今日要望書類提出しようか。
以上。
思わず、いやいや、そうじゃなくて、
一回こういうことすると信用問題に関わるとか、そういう細かい説明をする気は一気に失せました。
そう、これが欧米人。
欧米人と仕事をしてもらうということを味わってもらおうと、あえて、追加コメントやめた私。
私が今持っているいくつかのプロジェクトには、
ドイツ人もイギリス人もいます。
そして、いつも思う。
彼らが、見る先がだいたい5mくらいまでとするならば、日本人は10km先まで目を細めてみています。
メール一つにしろ、相手がこう言ってきた場合に備え、こう書いとこうとか。こうなった場合はこうしようとか。
守備範囲つまり、責任範囲を大きく考えと、仕事って、とても重いものになります。
そして、相手によることさえ、対策を練ろうとすると、相手に振り回されます。
相手がいつも主体の社会。
相手がいて、自分がいる。そんな風に考えるのが日本の社会。
一方ヨーロッパは、自分が主体の社会になります。
で、お前はどう思うんだ?どうしたいんだ?というのが友達、上司、みんなの口ぐせです。相手は、そのときには視界にはいないのです。
よって、日本人にとって、彼らとの仕事は非常にやりにくいはずです。
でも、時々思うんです。
誰に何を言われようと、ドイツ人も、イギリス人もスペイン人も、彼らの秩序とプライドを持って仕事をしているんです。
周りには時々迷惑ですが、彼らの人生は、楽しいだろうなと。。
そして周りに迷惑をかける分、
他人に、かけられる迷惑にも寛大です。
日本で、私たちが他人に迷惑をかけるなと教育されてきた一方で、
インドでは、
他人に迷惑はかけてしまうものだから、どんなに迷惑をかけられても他人を許してあげなさい。と教育されるそうです。
どちらも極端になると大変ですが。
どちらも、一つの考え方です。
そして、自分の選択、判断が相手に関係ないところにあると考えると、実は全てのことは、とてつもなくシンプルで楽になる。
という経験を私はこの5年にしてきました。
それと同時に、
日本人として受けてきた教育は、日本人という社会の中、もしくは日本という一つグループとして機能するときに、とてつもなく優秀ですが、
海外に個体で出ていくと、むしろ、足を引っ張る。
自分のやりたいことも言えないやつは、バカか、ドイツ人にイジられ(笑)、
先ばかり、相手のことばかり考え性格は、欧米人といるとただただ疲れるばかりで(笑)
そしてなにより、
相手に認められなければ、自分の価値を見い出せないという性格を持っていては、ここでは不幸になる一方で。
海外に出ると、
一生マイノリティとして生きていくことになります。
自分と同じ姿、形、言語を話す人間は、集めてもネイティブの数には絶対的に負けます。
自分のマイノリティの意見では、一先ず負けることが多い。
それでも、自分で自分を支持していなければ、
自分のことは自分で決めるという態度でいなければ、辛いのです。
ドイツ人も、イギリス人もスペイン人も、仕事において、時々、めちゃくちゃだな、この人たちと思ったりします(笑)
でも、それを、社会は許している。
完璧ではないことを、社会は多目にみている。
日本が少し学ぶところかもしれません。